最近の代表的案件:by ChatGPT
- 7&iホールディングス(セブン‐イレブン等)

背景・発端 🏁
- カナダの小売大手 Couche‑Tard(サークルK運営)が2024年8月、7&iに対して約3.87兆円(C$38.7 B)の公開買付を提案。理由は「低迷する株価評価への改善圧力」。
- 7&iは内部再編策を進めており、敵対的買収ではなく、あくまで友好的アプローチを主張した。
株価の推移
- 初回提案(約C$38.7 B)は市場に好感され、株価は急上昇。
- 提案上乗せ(C$47 B相当)でさらに上昇。その後、買収失敗により一時的に9%程度下落。
- しかしその後も市場は「構造改革圧力の継続」を期待し、買い戻される動きが継続。
アクティビスト(Couche‑Tard 等)の提案内容
- グローバル企業としての価値最大化のため、全世界ビジネスの買収または一部売却+株式交換。
- 非中核事業の整理(国内外含め)。
- 日本のガバナンス改革を促進。
結果・影響
- Couche‑Tardの提案は最終的に2025年7月に撤回。
- ただ、提案圧力により7&iは経営陣交代、国外事業のIPO計画、資産売却や株式買戻しなどを実施。
- 長期的には「株主重視の企業文化変革」として評価されつつあります。
- 大日本印刷(DNP)

背景・発端
- Monex Asset Management(Monex Activist Mother Fund)が2024年4月、大日本印刷(7912)に対して「取締役選任議案」を提出予定と通知。
- 提案内容はボード改革と株主価値向上を狙いとした人材刷新がメイン。
株価の推移
- 提案発表後に市場は注目、短期的な株価上昇。現在の株価はやや回復傾向。
- 具体数値は非表示のため定性的な動きとして捉えることが重要。
提案内容
- 取締役の刷新(社外・独立性強化)。
- 企業の資本効率改善(配当や自己株式取得等も視野)。
- 中期経営計画への責任あるフォロー&業績開示強化。
結果・現状
- 会社側は4月に提案の受領を正式発表。
- 5月末には「反対意見の公表」もあり、取締役選任の場で議論が紛糾。
- 結果として提案そのものは否決された模様。ただしガバナンス議論の活性化には貢献。
今後・有名案件(順不同)
Oasis Management 他 → 複数企業で活性化
- Panasonic(パナホーム買収阻止)や富士テックなど複数ターゲットで提案・交渉。
Strategic Capital → Daidoh Limited
- 2024年、過去11年損失続きの衣料大手 Daidoh に対し取締役候補を提案。
- 選任審議で50%超の支持を得て、株主還元(自社株買い・配当増)を確保。
🔍 まとめ
| 企業 | 背景 | 提案内容 | 結果 |
| 7&i | 外国投資家の価値向上圧力(Couche‑Tard) | 非中核売却、国際化強化、資本改革 | 提案撤回だが制度改革活性化、経営陣交代など進展 |
| DNP | 国内ガバナンス弱さの指摘(Monex) | 取締役刷新、資本効率改善 | 提案否決も対話・議論の促進に成功 |
| Daidoh 他 | 長年赤字企業の株主価値改善 | 取締役選任による還元圧力 | 支持多数を受け、具体施策実現へ |
③ パナソニック(PanaHome買収)
- 背景:2017年、OasisがPanaHome買収提案の価格が低すぎると公に反論。
- 株価推移:
- 買収公表後株価上昇
- Oasis反対意見表明 → 再上昇
- 買収内容変更後に調整
- 提案内容:まず「価格を上げろ」、そして「現金によるTOB」への変更を求めた。
- 結果:パナソニックが現金TOBに切り替え、Oasisは要求を受け入れられた形に。
パナソニックがパナホームをTOB —— ヘッジファンドのオアシスが反対していた株式交換を撤回
山口 佳美[編集部]BUSINESS INSIDER Apr 21, 2017, 8:16 PM. Reuters
パナソニック(6752)は21日、今年8月に予定していたパナホーム(1924)の完全子会社化について、その方法を株式公開買い付け(TOB)に変更すると発表した。これまでに計画していた株式交換による完全子会社化を撤回した。
パナソニックによる買い付け価格は1株あたり1200円で、21日の終値1031円を16%上回る。同社はTOBにより、パナホームの全ての株式の取得を目指し、買い付け総額は923億8000万円。買い付け期間は4月28日から6月13日まで。
変更について、パナソニックは「株主資本コストの削減や株主資本利益率の向上といった財務上のメリットを享受でき、グループの財務戦略上より望ましく、公開買い付け者の株式の希薄化を防止することにより、1株あたりの純利益の増加を見込めるため、株主の利益にも資する」としている。
パナホームの完全子会社化をめぐっては、香港を拠点とするヘッジファンドのオアシス・マネジメントが「パナソニックはパナホーム株を過小評価している。これは少数株主の権利を侵害するものだ」として、株式の交換比率の見直しを求めていた。オアシスはパナホームの株式を少なくとも4度買い増し、直近の4月3日に提出された変更報告書によると、保有割合は8.95%とパナソニック(54.18%保有)に次いで2番目に多く株式を保有していた。
発表資料によると、オアシスは2月下旬、パナホームに対し、同社の賛同が得られれば、1株あたり1050円で全ての株式を対象としたTOBを実施する考えを示していたが、3月上旬、パナソニックがTOBへのスキーム変更を提案。パナホームは、パナソニックの提案の方が同社の企業価値の向上や株主の利益に資すると判断し、オアシスの提案を退けたという。
④ 富士テック(Fujitec)

- 背景:Oasisが2022年末以降、創業家による資産流用等を指摘し、2023年2月に取締役刷新のため臨時総会を要求。
- 株価推移:
- 提案前に徐々に価格上昇
- 臨時総会決断後に急上昇(数%単位)
- その後も高値圏維持
- 提案内容:全社外議員選任、創業家支配の是正。
- 結果:2023年2月に3名から4名の取締役選任が実現、会長辞任へ。
⑤ Strategic Capitalと富士ソフト(Fuji Soft)

- 背景:2024年12月、3D Investment Partnersなどが富士ソフトの独立系議員議案を提出。
- 株価推移:
- 提案発表→上昇
- KKRとBainの買収戦争本格化→さらに上昇
- 現在も過熱継続中
- 提案内容:取締役刷新、さらに非公開化・買収提案の検討も。
- 結果:KKRとBainによる公開買付競争が続き、業界注目案件に発展。
📊 株価推移とイベントの時系列まとめ
| 企業 | 重要イベント | イベント後の株価反応 |
| 7&i | LOI(TOB提案)→提案上乗せ→撤回 | 提案で急騰、撤回で調整 |
| DNP | 提案通知→対話→否決 | 発表で上昇、その後揺れる |
| Panasonic | 買収公表→Oasis反対→買収条件変更 | 提案価格変更でさらに上昇 |
| Fujitec | 提案→臨時総会→取締役刷新 | 総会後に価格急騰 |
| Fuji Soft | 議案提出→KKR・Bain対抗→買収合戦 | 買収報道で急騰継続 |
