こちらはかなり専門的、同社(オークツリー)の起源は不良債権投資戦略でしたが、
下記の邦訳されている、私も愛読した本も出版されています。下記のようにバフェットのバークシャーハザウェーの株主総会でも配布された名著です。

投資で一番大切な20の教え 賢い投資家になるための隠れた常識 単行本 – 2012/10/23 [アマゾンよりの抜粋]
【内容紹介】
《本書は、私の投資哲学の声明文である》
《私の狙いは、読者がこれまでに触れたためしのない投資に関するアイデアや思考方法を伝えることにある》
●どうしたら投資リスクを限定できるのか
●コンセンサスと別の見方をする理由とは
●市場環境が芳しくないときに、損失を最小限に抑えるには
●絶好の投資機会を見つける逆張りの考え方とは
●ミスプライシングが起こりやすい非効率市場を見つけるには
●マーケット・リターンを上回る「成功する投資」を達成するには
■バフェット大絶賛!
「極めて稀に見る、実益のある本」――バフェットも大絶賛。バフェットは著者に対し「君が本を書くなら、必ず推薦文を寄せる」と日頃から本の執筆を促していたそうです。出来上がった本書をバフェットは大変に気に入り、バークシャー・ハザウェイの株主総会で配布したほどです。
■成功する投資哲学とは?
本書は成功した投資家が教える投資のノウハウ本ではありません。著者が強調するのは投資の難しさです。しかし、その難しい投資の世界で市場に40年以上にわたって勝ち続けてきた著者が語る哲学に満ちた本書は、投資の基本書として古典となりうる珠玉の名言に溢れています。市場の見方、リスクの捉え方、市場コンセンサスとは別の見方をする「逆張りの思考法」、ミスプライシングが起こる非効率市場の見つけ方など、根本的かつ重要な投資哲学が1冊に!
■著者は巨大ファンドの創業者
著者が創業したオークツリー・キャピタルは、運用資産残高が約800億ドル(約6.2兆円)にのぼる巨大ファンドを運用し、高利回り債(ハイイールド債)と不良債権(ディストレスト・デット)への投資を得意とする著名投資会社です。
■著名人からの賛辞が続々!
ハワード・マークスの顧客向けのメモは、真理の本質とユニークな知見に満ちていて、その到着はいつも待ち遠しい。今回、この偉大な投資家の知見と経験が公になった。著者の洞察に満ちた投資哲学と時の試練を経た投資手法が明らかにされた本書は、すべての投資家の必読書である。
――セス・A・クラーマン(ボーポスト・グループ社長)
投資関連書として他を圧倒する水準。知識とウィットに富み、歴史的視点で編まれている。投資の落とし穴の犠牲になりたくなければ、この本を読むべきだ。
――ジョン・C・ボーグル(バンガード・グループ創業者)
【目次】
はじめに
1 二次的思考をめぐらす
2 市場の効率性(とその限界)を理解する
3 バリュー投資を行う
4 価格と価値の関係性に目を向ける
5 リスクを理解する
6 リスクを認識する
7 リスクをコントロールする
8 サイクルに注意を向ける
9 振り子を意識する
10 心理的要因の悪影響をかわす
11 逆張りをする
12 掘り出し物を見つける
13 我慢強くチャンスを待つ
14 無知を知る
15 今どこにいるのかを感じとる
16 運の影響力を認識する
17 ディフェンシブに投資する
18 落とし穴を避ける
19 付加価値を生み出す
20 すべての極意をまとめて実践する
訳者あとがき
今回のマーケットインサイトは以下です。
同社の市場の現状分析コメントです。
https://www.oaktreecapital.com/insights/insight-podcast/market-commentary/on-the-lookout-with-armen-panossian-and-david-rosenberg 約30分のポッドキャスト(英語)
原文のサマリー日本語版 by ChatGPT
📌 日本語サマリー
✅ 全体のまとめ
- 米国は底堅いが消費者に陰り、株式は割高水準。
- クレジット市場は活況で、欧州の利回りプレミアムも魅力。
- 投資家は「利回り重視」にシフトし、安定的な収入確保を優先。
- ニッチ領域や欧州市場に機会が広がる一方、不良債権リスクへの戦略的対応が重要。
1. 米国経済と消費者動向
- 米国経済は予想以上に底堅く推移しているが、低~中所得層の消費者に負担の兆候が出ている。
- 自動車ローンの差し押さえ件数が2019年水準を超えており、消費者の弱さを示すシグナルとなっている。
2. 株式市場のバリュエーション
- S&P500 のPERは約24倍と歴史的に高水準。過去の統計では、PERが22倍超の時期は今後10年のリターンが-2%~+2%程度にとどまることが多かった。
- 一方で「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる大手テック企業群は、強固なキャッシュフローと競争優位性があり、比較的安定的な投資先と見なされている。
3. クレジット市場(ローン・社債)の動き
- シングルB格付けのシンジケートローンのスプレッドは約340〜350bpまで縮小(1年前は425bp)。
- プライベートのLBOローンも550bpから450〜500bpへ縮小。
- 例年は閑散期となる8月でも発行が活発で、投資家需要の回復がうかがえる。
4. 欧州クレジット市場の魅力
- 米国市場が依然として最大だが、欧州は同等リスクで75〜100bpの上乗せ利回りが得られるため注目度が上昇。
- 欧州企業は米国に比べてバリュエーションが低く、資本構成も保守的な傾向がある。
- プライベートクレジットの案件も増加中。
5. 中核以外の投資機会
- 伝統的なダイレクトレンディング以外に、ライフサイエンス、資産担保証券(船舶など)、メザニンファイナンスといったニッチ分野に収益機会。
- より効率性が低い市場で、リスクを大きく増やさずに高リターンを狙える。
6. 投資家マインド:利回り志向
- 信用市場の利回りは現在7〜8%程度。この水準は多くの機関投資家にとって「魅力的な目標利回り」とされている。
- 「クーポンを守る(protect-the-coupon)」姿勢、つまり確実な利息収入を重視する傾向が強い。
7. ディストレスト(不良債権)への対応
- 最近のデフォルトは「LME型再編(Loan Market Exchange)」による事例が大半。
- こうした再編はデフォルトを先送りする一方で資本構成を複雑化させる可能性がある。
- 債権者が協調してコープ(共同体)を形成し、リーダーシップを取ることで有利な回収が可能。